動物から人に感染する病気 6
以上の各家畜については、これらが国内産のものか輸入されたものかは不明ですが、明らかな国内産の家畜での初発は、1954(昭和29)年、北海道においてメンヨウで確認されています。
その後、主として北海道で国内感染が発見されており、北海道以外では、すべて輸入家畜によるものと思われます。
人の感染は、これまでに約70例ほど知られています。
毎年あるいは2~3年ごとに、1~3人の患者が発見されます。
多いときは年に6~7人も発見されることがあります。
人の発生は、だいたいが西日本ですが、なかには国外での感染例も含まれています。
おもしろいというか奇妙なことに、日本でこれだけの幼虫の中間宿主感染が知られているのに、まだ成虫、すなわち親虫である単包条虫の感染は確認されていません。
多包虫の成虫である親虫は多包条虫、幼虫は多包虫と呼ばれ、成虫は単包条虫と同様に、宿主動物の小腸に寄生します。
大きさは、単包条虫と同じくらいで、これもひじょうに小さく、条虫の寄生による障害はありません。
成虫が寄生する終宿主は、イヌ科のホッキョクキツネ、キツネ、イヌ、オオカミ、コヨーテ、ネコ科のネコ、リビアネコなどです。
これらのなかで重要なのは、キツネとイヌです。