動物から人に感染する病気 7
中間宿主は、げっ歯類(ネズミ、リスなど)、食虫類など30種類以上が知られています。
これらのなかで1番重要なのは、ノネズミです。
人とサル類は、すでにお話したように、中間宿主として感染します。
世界における多包虫の発生は、だいたいが北半球にかぎられています。
日本での動物の多包虫感染は、主として北海道で、ノネズミ、とくにミカドネズミ、エゾヤチネズミで知られています。
日本の人の多包虫感染は、現在は北海道の道東が有名です。
以前は、礼文島で多数の患者の発生がみられました。
これまでの患者の合計は、200人を越えています。
東北地方で約30人、礼文島で127人、北海道道東で49人です。
疑似患者を含めると、患者は道東で約700人の多数にのぼります。
成虫(親虫)については、現在北海道で、イヌ、キツネ、ネコで確認されています。
成虫がはじめて発見されたのは、1953(昭和28)年のことで、青森県のイヌからです。
北海道での動物の成虫寄生率は、イヌで平均2・8%ですが、キツネでは平均23・9%とかなり高率です。
ネコは北海道の礼文島で1例のみです。
・・・以上のように、人とサル類は、単包虫、多包虫いずれにも中間宿主となり、包虫の感染を受けて包虫病を起こします。